年始から原油の反発を予想していましたがおおむね半値戻しを達成したのでノーポジです。
出所:NASDAQ
原油価格が上昇した理由はOPECが当初予定の半年を超えて減産する意思を見せていること、米国の原油掘削リグ稼働数が減少していることが上げられます。肝心の原油在庫は減っていませんがサウジが価格の安定を望み減産を続けるのであれば原油価格が急落するのは難しいです。さらに原油価格の基本的な見方で述べたように原油市場のような先物市場では積み上がったポジションが解消するだけで半値戻しの圧力がかかるのです。
しかしながら既に60ドル近いので、50~60ドルが長期安定レンジと見ている私にとっては魅力的な水準ではなく、中立の立場になりました。OPECの減産と私の予想しているドル安は原油価格に追い風ですが、分の良い勝負だけをしたい私にとってはこれ以上ポジションを維持する気分にはなれませんでした。
私の次の投資テーマは完全にドル安円高に移っています。
昨年末あたりにポジションをとり、ドルは年明けに急落したもののほぼ同水準まで戻ってきてしまいました。現在はわずかに損が出ている程度ですが、むしろポジションを増やすチャンスと捉えています。
ここで私のドル安円高予想の根拠を再確認しておきます。
①構造的に経常収支赤字の米国と経常収支黒字の日本では、名目ドル円レートはドル安円高トレンドとなる。
②実質実効為替レートでドルは歴史的高値、円は歴史的安値水準であり下落余地が大きい。
③過去の歴史から米国は財政赤字が大きく増えた後、ドル安を放置、選好、あるいは介入する。
④トランプの帝国主義的循環が限界を迎え、強い経済、巨額の財政赤字、強いドルのうち、強いドルを諦める。
⑤反対側の日銀は既に緩和策を出し尽くしており円高に対して何もできない。
つまり、ドル売り円買いポジションは構造的トレンドと同じ方向で、下落余地も十分大きく、今後ドル安になるカタリストが出てくる可能性があるということで、分の良い投資になるのではないかと考えています。私は分の良い勝負だけしたいのです。
そういうわけで米国株式のロングをドル売りでヘッジするポジションでしばらくいきたいと思います。