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個別銘柄の決算で何を確認すれば良いのか

個別銘柄の決算で何を確認すれば良いのか、私が以前買い判断したスケッチャーズを例に書いていきたいと思います。

 

決算で何かを確認するためには、そもそも何かを期待していなくてはいけません。

一般的には、売上、利益、ガイダンス、この3つの市場コンセンサス(証券会社のアナリスト予想の平均値)が期待されており、それを上回れば良い決算とされています。

しかし、たくさんの銘柄を見ていれば分かりますがコンセンサスを上回っても下落する銘柄もありますし、コンセンサスをミスっても上がる銘柄があります。

では、市場はどこで判断しているのか?

 

ある銘柄の市場が期待するEPS成長率は、米国株式市場の期待リターンが10.8%という前提を置くと、「市場が期待するEPS成長率=10.8%-益回り」となります。

これは私が以前PERからEPS成長率の織り込みを見る方法で書いた方法をさらに簡略化したものです。

スケッチャーズの場合、「2019年の予想EPSは2.0ドル」「株価は約26ドル」なので、
・益回り=EPS÷株価=2÷26=7.69%
・市場の期待するEPS成長率=10.8%-7.69%=3.11%
と計算できます。

つまり下のグラフの様に、2019年のEPS2.0ドルを発射台として、毎年3%程度EPSが成長していくと市場は予想していることになります。(そうでなければ市場平均の前提とした10.8%のリターンは達成出来ません)

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株価というのは将来のEPSを現在価値に割り引いたものなので、このEPSの並びがどうなるかが重要なのです。

一般的な良い決算、利益とガイダンスのコンセンサスを上回るというのは、上のグラフで言うと発射台の2ドルが上振れて、成長率の傾きも高くなることを意味するため、株価が上がるのです。しかし、利益とガイダンスのコンセンサスを上回っても長期の成長に陰りが見えれば株価が下がることもあるのです。

例えばPER20倍なら、今年の利益が株価に占める割合はわずか5%、翌年を入れても10%程度でしょう。

株価のほとんどが3年目以降のEPSで構成されているのです。ですから短期的なコンセンサスを上回っても株価が下落することもあり、コンセンサスをミスっても将来の成長見込みが高まれば株価が上昇することもあるのです。

これらを把握するにはコンセンサスを上回ったかどうかの結果を見るだけでは足りず、決算書やカンファレンスコールをちゃんと読み込む必要があります。

 

ちなみにスケッチャーズは売上が10%程度で成長しており、なおかつこれから営業レバレッジがマイナスだったものからプラスに転換してくると考えているため、少なくとも10%程度の成長を私は期待しています。

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このギャップが重要であり、市場が私の予想に近づけば株価は大きく上昇するというわけです。

ですから私は決算やカンファレンスコールをよく見て、10%成長に疑いが無いかよく確認する必要があるのです。

このように、個別銘柄投資では自分の期待と市場の期待のギャップを把握しておくと良いでしょう。

ちなみに前回の決算では一時20%の急騰を見せてくれたものの、特に理由もなく市場の下落と一緒に大きく下がったので買い増しを行い、現在の株価は買い判断をした時と同じくらいに戻ってきています。決算が出たらまたレビューしたいと思います。

・株に投資すると何%儲かるか知っているか(2018/8/30)
・スケッチャーズ(SKX US)の2018Q3決算:株価は一時20%の急騰(2018/10/20)