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中国、ポンペオ米国務長官を3時間で追い返してしまう

東アジアを歴訪したポンペオ米国務長官の北京滞在時間は、わずか3時間だったそうです。

また、中国の王毅国務委員兼外相はポンペオ氏に対し、「直ちに誤った言動をやめるよう米側に要求する」と伝える一方、ポンペオ氏は「根本的な意見の相違がある」として対立が浮き彫りになりました。

さらに、今回ポンペオ氏と習近平国家主席との会談はありませんでした。

メディアでは習近平国家主席との会談予定はない、というくらいで報道されていますが、訪中した米国務長官に中国トップが会わないというのは、米中の国交正常化以来、数十年の慣行を破る超異例な事態のようです。

 

それほど中国が反発した米国の”誤った言動”とはなんでしょうか。

その内容は、ペンス副大統領がポンペオ氏訪中直前の10月4日に行ったハドソン研究所での演説にあります。

この演説はただの中国批判ではなく、政権の事務方を総動員したような、過去の歴史分析、諜報機関から得たエビデンスなどに基づいた整理、洗練された内容となっており、米国の中国に対する要求や今後の方針を示したものです。

40分程度の講演のため内容は多いですが、非常に示唆に富み、国際政治を考えるうえで今後10年は役立ちそうな内容のため、是非全文読んでみてください。

こちらのサイトで全文の和訳が出ていました。

【ペンス副大統領演説:全文翻訳】「中国は米国の民主主義に介入している」:ハドソン研究所にて | 海外ニュース翻訳情報局海外ニュース翻訳情報局

 

下記は私が印象に残った発言です 

・中国政府が、政治、経済、軍事的手段とプロパガンダを用いて、米国に対する影響力を高め、米国国内での利益を得るために政府全体にアプローチをかけている

・しかし、1949年に中国共産党が政権を握った直後から、共産党は独裁主義の拡張政策を追求し始めました。共に戦ってからわずか5年後、朝鮮半島の山谷で、我々がお互いに(敵として)戦ったことを考えると驚くべきことです。

中国共産党は、関税、割当、通貨操作、強制的な技術移転、知的財産の窃盗、外国人投資家にまるでキャンディーのように手渡される産業界の補助金など自由で公正な貿易とは相容れない政策を大量に使ってきました。

共産党は「メイド・イン・チャイナ(Made in China)2025 」計画を通じて、ロボット工学、バイオテクノロジー人工知能など世界の最先端産業の90%を支配することを目指しています。

・最悪なことに、中国の安全保障機関が、最先端の軍事計画を含む米国の技術の大規模な窃盗の黒幕です。

・中国の指導者は2015年にホワイトハウスのローズガーデン(での記者会見)で、中国は南シナ海を「軍国主義化する意図はない」と発言した一方で、中国は今日、人工島に建設された軍事基地の列島上に、高度な対艦ミサイルと対空ミサイルを配備しました。

・米国政府は、3つの共同声明や台湾関係法に反映されているように、 「一つの中国政策」 を尊重し続ける一方で、台湾の民主主義への支持は、全中国人にとってより良い道であると常に信じています。(拍手)

・6月には、中国自身が「プロパガンダと検閲通知」と題する機密文書を回覧しました。戦略を示したのです。それには、彼らの言葉で、中国はアメリカ合衆国で「正確かつ慎重にストライキを行い、異なる国内グループを分裂させなければならない」と述べていました。

・我が国の情報機関の上級職員が今週私に語ったところによると、中国が米国内でやっていることに比べればロシア人が行っていることはたいしたことではない

・最近の例では、米国の大企業が米国政府の政策に反対する発言をしなければ、中国はその企業の事業許可を認めないと脅しました。

・映画「レッド・ドーン」は、悪党を中国人ではなく北朝鮮人にするためにデジタル編集されました。

共産党はまた、深く詮索しすぎた米国人ジャーナリストの中国人家族を脅し、拘禁しました。

メリーランド大学で最近、中国人学生が、自分の卒業式でこう言ったのです。アメリカの「言論の自由の新鮮な空気」と。共産党機関紙は、すぐに彼女を非難しました。彼女は、中国の厳格に管理されたソーシャルメディアで猛烈な批判の犠牲者となり、故郷の家族は嫌がらせを受けました。

・我々は、我が国の経済を開放したのと同様に、中国が貿易障壁を撤廃し、その義務を果たし、経済を完全に開放することを要求します。

・また、国際開発・金融プログラムの合理化を進めていることを報告します。我々は、中国の借金漬け外交に代わる公正で透明な選択肢を外国に与えるでしょう。

・例えば、Googleは、共産党による検閲を強化し、中国の顧客のプライバシーを侵害する「Dragonfly」アプリの開発を直ちに終了すべきです。(拍手)

 

米国の要求は中国市場の開放、知的財産の保護、ですね。
また、中国と中国共産党を明確に分けています。さらに台湾の民主主義の支持ときていますから、中国の民主革命シナリオを連想させます。

そして中国の一帯一路に対抗する融資プログラムのようなものを作っているのですね。


とても面白い講演内容でした。