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米国企業の2018Q4決算シーズン、決算進捗率96%までの集計結果:2019Q1業績の大幅下方修正も長期は底堅い

だいぶ更新が滞ってしまいましたが、Factsetが集計したS&P500構成銘柄の決算発表進捗率96%までの集計結果です。

 

Factsetの集計によると、S&P500構成銘柄の発表済み決算(全体の96%)のうち、69%がEPS予想をBeat、9%がIn-Line、22%がMissしました。これは過去5年平均のBeat率71%を下回っています。

また、EPSのサプライズ幅は+3.3%となり、過去5年のサプライズ幅+4.8%を下回りました。

売上高のサプライズ幅は+0.3%となり、過去5年のサプライズ幅+0.7%を下回りました。

2019Q1のEPSガイダンスを99社が発表していますが、74%(73社)が予想を下回るガイダンスを発表しており、これは過去5年平均の71%よりも多くの企業が低い利益成長を予想しているということになります。

セクター別EPSサプライズ幅
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また、この1、2月の間に2019Q1のEPS予想が6%も引き下げられました。
EPS予想の変化幅(vs前期末)f:id:shurrin:20190312234022p:plain

これによって2019Q1のEPSは前年比でマイナスになることが見込まれています。

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しかしながら私が1月19日にプレビューした時と比較すると年単位の下方修正幅は大したことはありません。

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そういうわけで上記アナリストの予想集計と家計が健全化していることを踏まえればEPSは底堅く上昇していくと思われます。

一方バリュエーションについてはかなり戻ってきたので12月のように魅力的な水準ではありませんが、また同じようなチャンスが来るかどうか予想することは出来ないことや、EPSが底堅く上昇していくと予想されることを考えると、個別に良い銘柄を買い増していくほかないと思います。

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2019年は前年比5.1%の売上成長に対し4.1%のEPS成長が見込まれています。通常営業レバレッジにより売上成長率よりもEPS成長率が高くなるので、逆転しているということは企業のマージンが下がっていることを意味します。株主はリスクの最後の受け手のために売上のパイから従業員の給料、債権者への利息支払い、政府への税金といったコストの変動を受けるわけですが、賃金上昇と金利上昇の影響を受けていると考えられます。加えてドル高による輸出競争力低下を防ぐために値下げにより海外売上のマージンを低下させるプレッシャーもあるでしょう。足元は強い民間設備投資が発表され安心感が広がっていますが、ただでさえ企業債務が積み上がっているなかマージンの縮小もあれば今後設備投資を控える動きが出てくるのが普通ではないかと思います。

ただし最終需要である家計は健全化が進んでおり、再び家計債務が増加しピークに近づくまでは追加投資を続けるスタンスで問題ないと考えています。