アーティスティック・インベストメント・ストラテジー

サラリーマン投資家が知るべき米国株式投資、最新ファンダメンタルズ情報、国際政治、資本家マインドなど




米国企業の2018Q4決算シーズン、決算進捗率46%までの集計結果:2019年はEPS成長率が鈍化する年

S&P500構成銘柄の46%が決算を発表し、米国決算発表シーズンは山場を迎えています。

下記は決算発表進捗率46%までの集計結果です。

 

Factsetの集計によると、S&P500構成銘柄の発表済み決算(全体の46%)のうち、70%がEPS予想をBeat、7%がIn-Line、23%がMissしました。これは過去5年平均のBeat率71%をわずかに下回っています。

一方、EPSのサプライズ幅は+3.5%と過去5年のサプライズ幅+4.8%と比較すると見劣りします。

売上高のサプライズ幅は+0.8%となり、過去5年のサプライズ幅+0.7%をわずかに上回りました。

EPSガイダンスは出さない会社も多いため42社しか発表していませんが、79%(33社)が予想を下回るガイダンスを発表しており、これは過去5年平均の71%よりも多くの企業が低い利益成長を予想しているということです。

セクター別EPSサプライズ幅
f:id:shurrin:20190205211836p:plain

2019年のEPS成長率予想(2月1日vs昨年12月末)
f:id:shurrin:20190205212500p:plain


一方株価は昨年末までの急落によってバリュエーションが調整されていたため、決算発表後にはおおむね上昇しています。

EPSのサプライズ幅(横軸)と株価変化の関係(右軸線グラフ)、企業数(左軸棒グラフ)
f:id:shurrin:20190205212206p:plain

足元の決算集計を総括すれば、2019年はEPS成長が鈍化する年になる、従前から予想はされていたが予想よりも横ばい感が強い、しかしEPSが下落していく訳ではなく底堅く、2020年以降も成長するか景気後退入りするかはっきりしないため、バリュエーションが低ければ買いが入る、という感じです。
過去のEPS成長率を見ると2019年のEPS成長率5%はそんなに悪くないのですが、2017、2018の成長率が高かったのと、2020以降はより成長が鈍化するのではないかという懸念があるためマーケットは慎重になっているのでしょう。

S&P500のEPS実績(※は予想)
f:id:shurrin:20190205215118p:plain
(出所:Factset)

株価の分子にあたるEPSが横ばいなので、引き続き金利動向や米中覇権戦争によるEPSへの影響を素直に反映する相場になりやすいでしょう。

私は引き続き健全な家計を理由に景気拡大期(クレジットサイクル拡大期)はまだ続くと考えています。また、米政府の大きな財政赤字も景気にはポジティブなのですが、それについてはまた別の記事で書きたいと思います。