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米国企業の2018Q4決算シーズンプレビュー

早いものでもう2018年Q4(10月~12月)の米国企業決算シーズンが始まりました。

Factsetの集計からどのような決算が見込まれているのかざっくり確認しておきましょう。

 

まず今シーズンの決算に入る前に2019年EPS予想の下方修正が目立ちました。

2018年と2019年のEPS予想
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下方修正自体は下のグラフのように毎年恒例みたいなものなので驚きはありませんが、修正幅が少し大きかったので投資家のセンチメントを冷やしています。

10月15日~1月15日の3か月間に2019年上半期のEPS予想は4.5%引き下げられました。これはリーマン前と景気後退懸念が高まった2015年上半期予想以来なので結構大きい印象です。

過去3か月間における2019年上半期EPSの予想変化幅
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しかし内訳を見てみるとエネルギーセクターの引き下げ幅が30%弱とかなり大きく、S&P500に占めるエネルギーセクターのウェイトが5%強であることを考慮すると、EPS予想引き下げ幅4.5%のうち、1.5%くらいはエネルギーセクターの寄与になっています。

原油価格が下落したことで決算を前にアナリストが予想を修正したことが主な理由であり、原油価格が必ずしも景気を表していないことを考えると、割り引いて見る必要があるでしょう。

過去3か月間における2019年上半期EPSの予想変化幅(セクター別)
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ただし、ITセクターが2番目に大きい引き下げ幅となっており、これは明らかに米中IT覇権戦争が影響しているかと思います。

それでは2018年Q4決算についてです。

2018Q4の売上成長予想(決算発表済み売上と未発表の売上予想をブレンドf:id:shurrin:20190119222235p:plain

2018Q4売上は前年比6.0%成長が見込まれています。

 

2018Q4のEPS成長予想(決算発表済みEPSと未発表のEPS予想をブレンド
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EPSは前年比10.6%の成長が見込まれています。

次にガイダンスとなる2019Q1についてです。

2019Q1の売上成長予想
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2019Q1売上は前年比6.2%成長が見込まれています。

 

2019Q1のEPS成長予想
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EPSは前年比1.3%の成長が予想されています。

まとめると、S&P500全体で、
2018Q4は売上は前年比6.0%成長、EPSは前年比10.6%の成長
2019Q1は売上は前年比6.2%成長、EPSは前年比1.3%の成長
が予想されています。

 

2019年はEPS成長の減速感が強い年となるでしょう。
通常は営業レバレッジによって売上よりも利益の方が伸びるのですが、2019年は売上よりも利益が低成長となっており、これは売上よりもコストの上昇率の方が高いことを意味しています。

要因としてはドル高による輸出マージン縮小、強い賃金上昇、関税コストの上昇あたりが考えられます。

2020年になればまたEPSは成長していくと予想されていますが、2019はEPSの伸びが弱いので引き続き金利動向に左右されやすい相場になると考えています。

 

実績EPSと予想EPS(四半期ベース)
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実績EPSと予想EPS(年度ベース)
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