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米国企業の2018Q3決算シーズン、決算進捗率48%までの集計結果:利益は堅調もガイダンスが弱い

決算発表シーズン真っ只中で、忙しい毎日ですね。

S&P500構成銘柄の決算発表進捗率は48%となり、2018Q3決算シーズンは早くも半分が過ぎ去ろうとしています。

これまでの集計結果を見ると、やはり今年までは良いですが、2019年以降の成長減速感が強い印象です。また、金利上昇の影響で投資家の株価に対するバリュエーションの見直しが進んでいます

 

Factsetの集計によると、S&P500構成銘柄の発表済み決算のうち、77%が予想をBeat、8%がIn-Line、15%がMissしました。これは過去5年平均のBeat率71%を上回っています。

EPSのサプライズ幅は+6.5%と前回集計よりも強くなり、過去5年のサプライズ幅+4.6%を上回りました。

売上高のサプライズ幅は+0.8%とほぼ予想通りで、過去5年のサプライズ幅+0.7%とあまり変わりません。

EPSガイダンスは出さない会社も多いため、決算進捗率48%でも41社しか発表していませんが、この41社中15社が予想を上回るガイダンス、26社が予想を下回るガイダンスを発表しました。

とはいえ、予想ガイダンス未達だった会社の割合63%は過去5年の70%を下回っています。

 

全体的な傾向として、予想を上回る決算を発表しても、EPSのサプライズ幅が相当大きくないと株価が下がる傾向にあります。

もちろんEPSが予想を下回ればもっと株価が下がっています。

 

下のグラフは横軸にEPSのサプライズ幅、縦軸に決算発表後の株価騰落率、青の棒グラフは企業数を示したものです。

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決算発表後に株価が上昇しているのはEPSのサプライズ幅が+20%~40%になっているグループだけです。

つまり、投資家が決算内容に対して厳しめに採点しているのです。

逆に言えば、これまでの投資家は甘い評価をつけていたと言えるでしょう。

しかし金利の上昇に伴って株以外にも魅力的な投資対象が増えてきたので、他に良い投資対象があるのだから、もっと強い業績を見せないと同じ株価はつけられないよ、と言っているのです。

やはり利益成長の分は相当程度株価は織り込み済みであり、金利上昇に対してはバリュエーションの見直しという形で株価に下落圧力を及ぼしています。

であれば、元々期待値が低く、利益成長が織り込まれていない銘柄を選別して投資するか、金利の上昇が止まるまで辛抱するしかないのでしょう。

しかし、この株価下落、資金を徐々に積み立てるサラリーマン投資家にとっては悪いものではありません。

むしろ長期で投資できる方々にとって、株価下落というのは良いことなのです。

ファンダメンタルのEPSが変わらずに株価が下がるということは、期待リターンの上昇を意味します。

仮に相場が安定して株価が下がらずに高いバリュエーションのまま推移した場合、投資家の最終リターンはバリュエーションの高さに従って小さくなってしまいます。

当分株を売却する予定がない投資家にとっては、期待リターンが高い時に出来るだけたくさん仕込むことが、将来のリターンを大きく向上させるのです。

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