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スケッチャーズ(SKX)の2018Q4決算:株価は+15%の急騰

スケッチャーズの2018年第4四半期決算が発表され、株価は+15%と急騰しました。
スケッチャーズは当ブログで唯一紹介している個別銘柄で2018年9月24日に$26~27で買いと判断し、前回決算で一時+20%急騰していましたが、市場の大幅下落とともに上げを帳消しにされていました。さらに買い増すことが出来たので私にはポジティブでしたが。

SKX:スケッチャーズ、UAアンダーアーマー、NKE:ナイキ、ADS:アディダス、SPX:S&P500、RUT:Russel2000(小型株指数)
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スケッチャーズの2018Q4決算
・売上高は10.8憶ドルとなり予想売上11憶ドルを少し下回りました。
・EPSは$0.31となり予想EPS$0.23を大幅に上回りました。
・2019Q1ガイダンスは売上12.75憶ドル~13憶ドル、EPS$0.70~$0.75が示され、予想売上13.5憶ドルを下回り、予想EPS$0.69を上回りました。
・既存店売上高は海外で+3%、米国内で+0.4%、全体で+1.1%となりました。スケッチャーズ所有店舗では海外で+15.9%、米国内で+3.3%、全体で+7.5%となりました。
・自社株買いは42百万ドルでおよそ170万株が取得され、平均単価は1株$25.22でした。自社株買いプログラムの残額は50百万ドルとなり、カンファレンスコールで株価が安ければ追加の自社株買いプログラムを発表することが示唆されました。

 

売上は予想を下回りましたがドル高がマイナス2%くらい寄与しているので実態としてはあまり問題ありませんでした。売上ガイダンスも予想を下回りましたがEPSの予想上振れの方が効きました。

株価の上昇要因は販売管理費が予想よりも低く抑えられたことでEPSが予想を大幅に上回ったことであり、私が買い判断をした理由でもあります。

スケッチャーズは堅調に売り上げを伸ばしており、さらに粗利益率も改善を続けているので粗利は大きく伸びています。これはとても良いことです。

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しかし販売管理費が粗利の伸びよりも早いペースで増加したことで営業利益が伸び悩み、株価も低迷していました。

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しかし、販売管理費がなぜ伸びているのかを決算資料やカンファレンスコールから読み解いていけば、明らかに海外事業への先行投資によるものであり、それは経営陣も具体的に述べていました。ですから企業の実力としてはもっと高い利益を出せるし、先行投資が落ち着いてくればむしろ先行投資しただけ利益の拡大が期待できるわけです。例えるなら研究開発費を全額費用計上しているAmazonみたいなものです。

にもかかわらず、市場は利益率の悪化の部分に注目してスケッチャーズにForward PER12倍というとても低いバリュエーションを付与していたわけです。
今回の決算では先行投資が一旦落ち着いたことで販売管理費が大きく下振れ、いつでも利益が出せる状態であること、むしろこれまでの投資から今後収益が拡大することへの期待が高まりました。
カンファレンスコールでは前々回の決算まで経営陣に販売管理費について追及していたアナリスト達が今回はCongratulationの連発です。ひどいものです。

あと2年程度は先行投資がかさむようですが、株価はこれで底打ちしたと私は見ており、まだまだ上昇すると予想します。

 

私の個別銘柄選びの視点は”EPSが伸びる企業を安く買う”ということに尽きます。
市場はEPSの伸び率に応じて適切なPERを付与し、どの銘柄を買っても平均的には年率10.8%儲かるように値決めするというのが米国株式市場なわけですが、ジョージソロスの言う”市場は常に間違っている”というのは言い過ぎとしてもちらほら間違っているのです。

ですからEPSが今後伸びていくのにそれに見合ったPERが付与されていない銘柄を見つけることが出来れば市場を上回ることが出来ます。

しかしそのためには財務諸表やカンファレンスコールをしっかり読み込む必要があります。そして自分で企業の成長率を予想し、PERやコンセンサスからどの程度の成長率が織り込まれているか計算し、これらを比べる。もし株価がその銘柄の価値を大きく下回っていると考えれば、その銘柄に集中投資するのです。

個別銘柄投資はインデックス運用に勝てないなどと言われますが、それはインデックス投資のリターンが常に平均値だからなわけで、半分の人は勝てるのです。それをわずかな手数料の差を加えることでほとんどの人がインデックスに勝てないという話にはなりません。逆に言えばインデックス投資の人は手数料分わずかに勝っているかも知れませんがおおよそ半分の人に負けています。

ただし税金のハンデはとても大きいので個別銘柄投資でも頻繁に乗り換えることはせず、長期で投資できる銘柄を安い時に買って持ち続けるのです。

当ブログではインデックス投資の流行りに負けずに個別の話やマクロの予想をしていきたいと思います。

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