テスラの株価が連日爆謄し続け650ドルに到達しました。半年前には200ドルちょっとだったので、わずか半年の間に200%の上昇、株価は3倍になったことになります。

テスラの時価総額は1170億ドル(約12.6兆円)となり、GMとFordを足し合わせた時価総額すら超えています。
しかしテスラは未だ年間黒字も出せていないのです。
このプライシングに目を付けた空売り投資家は昨年の夏頃にかなりの空売りをしていました。

上の記事では資産家で投資家のマイケル・ノボグラーツ氏がテスラの空売りで損失を出していることを報告しています。面白いのは彼はテスラ車を2台所有しているということです笑
製品の好き嫌いと投資判断は別ということですね。その姿勢自体は素晴らしいです。
しかし上のチャートをご覧いただければ分かりますが、空売りが積み上がった夏頃のまさにその直後、テスラ株は決算でぶちあがり、株価は300ドル台に、そこからあれよあれよとさらに2倍の600ドル台になります。
いくら決算が良かったとはいえ、空売り投資家の踏み上げを狙った買いがあるとしか思えない上げ方です。これからどこまで持久戦が続くのか楽しみです。
そもそも米国株の期待リターンは長期で8%、ここ10年くらいでは10%あるため個別要因が無ければ空売りの期待リターンはマイナス8%くらいになります。さらに株を借りるために貸株料を払わないといけないため、非常に難易度の高い勝負になります。ですから勝てると見込んだほんの一握りの銘柄に賭けて、なおかつ短期で勝たなければなりません。
しかしテスラを見ればわかるように明らかに高いと思われる銘柄でもこのような動きをすることもあります。2000年のITバブルではナスダック指数が1999年から2000年にかけて3倍超になりましたが、バブルが起きるかどうかは予想不可能です。ITバブル崩壊後は株価は3分の1となり、結果としてバブルと判断した人は正しかった訳ですが、それが分かることには空売り投資家は全ての資産を失っているでしょう。
このようにポジションを取っているだけでマイナスリターンが蓄積されていく空売りは難易度が高いだけでなく、運も必要になるのです。
よって一般投資家はコストゼロでずっと塩漬けできる現物株の長期ホールドがベストです。